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このブログでは、Theodor W. Adorno, Ästhetische Theorieの日本語訳をウェブ公開しています。
これは旧著作権法におけるいわゆる翻訳権の10年留保にもとづいたものです。

1970年12月31日まで適用されていた旧著作権法には「著作権者原著作物発行のときより十年内に其の翻訳物を発行せざるときは其の翻訳権は消滅す」(旧著作権法第七条)とあり、外国語の著作物が刊行後10年以内に翻訳出版されなければその著作物の翻訳権はなくなり、自由に翻訳出版ができるようになることが規定されていました。

1971年1月1日から施行された現行の著作権法にこの10年留保の規定はありませんが、附則に「この法律の施行前に発行された著作物については、旧法第七条及び第九条の規定は、なおその効力を有する」(著作権法附則第八条)とあり、現行法施行以前に発行された著作物については10年留保が適用されることが規定されています。

Ästhetische Theorieの初版は1970年発行であり、また日本語訳(テオドール・W・アドルノ『美の理論』大久保健治訳, 河出書房新社)が出版されたのは1985年なので、Ästhetische Theorieは10年留保の適用対象であることになります。


翻訳権および10年留保については以下を参照:
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